小型衛星の通信を革新するTendegの新型アンテナ、量産対応設計で大規模コンステレーション時代へ
Tendegが8月24日、ユタ州ソルトレイクシティで開催された第40回スモールサテライト・カンファレンスで、新型アンテナ「NewTEN」を発表した。2軸操舵式の反射鏡アンテナであるこの製品は、小型宇宙機の通信性能と指向性アクセスを大幅に拡張するとともに、大規模で増殖型のコンステレーション(衛星群)が抱える製造上の課題に対応する設計となっている。
コンパクト設計と固定RF給電の組み合わせ
NewTENの最大の特徴は、オフセット型反射鏡と2軸操舵機構を組み合わせながら、RF給電系統を宇宙機本体に固定したまま維持できる点にある。この構成により、RF配線の経路設計が簡潔になり、宇宙機への統合が容易になるとともに、熱放散の効率も向上する。対象となる周波数帯はX帯からQ/V帯で、サイズ・重量・消費電力が制限される小型宇宙機における新たなアンテナ選択肢を提供する。
Tendegの創業者兼CEO、グレッグ・フリーベリー氏は「ミッション設計者は、限定的な指向性アクセスと複雑なカスタム仕様ジンバルアンテナの間で選択を迫られる必要がなくなった」と述べ、「NewTENは、低SWaP(サイズ・重量・消費電力)で柔軟性が高く、大規模量産に対応できるソリューションとして開発した」と説明している。
量産型コンステレーション向けの標準アーキテクチャ
増殖型コンステレーションは、同一設計の衛星を数十基から数百基にわたって展開する運用形態であり、アンテナ設計にも特有の課題をもたらす。ミッション設計者は、複数の機体で繰り返し統合・製造・納入が可能な高性能機器を求めている。NewTENは、2軸ジンバルの性能を統一されたアーキテクチャと組み合わせることで、各機体ごとの統合作業を削減し、この要求に応える構成としている。
Tendegはコロラド州ルイスビルの製造施設で高速生産への対応能力を高めており、NewTENをその主要製品ポートフォリオの一角と位置づけている。カンファレンス会場ではTendegブース2019にてNewTENの展示が行われた。
出典: SpaceNews
