NASAが衝撃・振動解析を刷新、ロケット打ち上げ前の安全性向上へ
ロケットが宇宙へ向かう過程で激しく振動し、揺れ、しなる。そうした過酷な環境を生き抜かなければならないのが、デリケートな科学機器を搭載した宇宙機だ。NASAはこの課題に対し、商用デジタルソフトウェアを活用した新たなアプローチで、打ち上げ前の安全性評価を強化している。
フロリダ州ケネディ宇宙センターに拠点を置くNASAの打ち上げサービスプログラムオフィス(Launch Services Program Office)傘下の動的環境グループ(Dynamic Environments Group)に属するスターリング・アレン氏は、ケネディ宇宙センターでこの商用デジタルソフトウェアを活用した成果を公開した。同ソフトウェアは有限要素法(finite element modeling)によるモデリングを実施し、ロケットや宇宙機が打ち上げ前に、激しい振動、衝撃、応力、その他の物理的力に耐えられるか検証する。これにより、ミッションの安全性が向上するとしている。
新しい解析ワークフローが実現する予測精度
動的環境グループのエンジニアたちは、標準化されたモデリングワークフローを開発した。この手法により、衝撃・振動解析を強化し、ハードウェアが打ち上げと上昇段階という極限環境に対応できるよう準備する流れを確立している。
コンピュータベースのこの方法は、ハードウェアが製造される前の段階で、ロケットや宇宙機がどのように極限条件下で動作するかを予測することを可能にする。同時に、構造における弱点や潜在的な故障箇所を特定できる。打ち上げサービスプログラムオフィスのエンジニアチームが従来の手法を見直し、宇宙機とロケットが過酷な振動、衝撃、応力といった物理的な力に耐えられるか確認するプロセスを効率化したのだ。商用ソフトウェアを新しい形で運用することで、より堅牢な設計検証が実現している。
