月面基地構想の最初の一歩、民間着陸機がNASA試験に合格

月面基地の建設に向けたNASAの構想が動き始めた。民間企業ボイジャー・テクノロジーズが開発した月面着陸機「グリフィン・ミッション・ワン(Griffin-1)」が、NASAのジェット推進研究所(JPL)で実施された一連の厳格な環境試験をすべてクリアしたのだ。この試験結果により、グリフィン1は宇宙開発の過酷な環境を乗り越える準備が整ったと判断された。

宇宙環境を再現した試験をクリア

グリフィン1はJPLの25フィート・スペース・シミュレータに配置され、複数の試験にかけられた。宇宙空間の極限の温度と真空環境、そして打ち上げ時の激しい振動と轟音といった過酷な条件が想定されている。8月31日に撮影された写真では、クレーンを使用して着陸機をシミュレータ内に配置する作業の様子が記録されている。

JPLは1960年代から歴代の宇宙探査機をこの施設で試験してきた。ランジャー計画やNASAの木星衛星探査機「ユーロパ・クリッパー」といった歴史的な宇宙機たちも、この施設の廊下に飾られた写真に記録されている。グリフィン1はそれらに続く着陸機として、設計段階から試験に臨んだ。

月の南極へ向けた打ち上げ準備へ

グリフィン1はNASAの民間月面輸送サービス(CLPS:Commercial Lunar Payload Services)計画に組み込まれ、月面基地プログラムの一部として展開される。SpaceXのファルコン・ヘビー・ロケットに搭載され、2026年内の打ち上げを予定している。目的地は月の南極付近にあるノービレ・クレータで、1,100ポンド(約455キログラム)以上の荷物を輸送することになっている。人類初の月面前哨基地の実現へ向け、この小さな着陸機が最初の一歩を担う。

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出典: NASA Breaking News