ヨーロッパの主要ロケット企業アリアンスペース(Arianespace)が、静止軌道(GEO)への相乗り打ち上げサービスを2029年から開始すると発表しました。この新しいサービスは、自前のロケットを持たない衛星事業者に大きな機会をもたらす可能性があります。
相乗り打ち上げサービスの概要
アリアンスペースが提供する相乗りサービス(rideshare)は、複数の衛星を同一のロケットで打ち上げることで、利用企業の打ち上げコストを低減させる仕組みです。静止軌道という高い価値を持つ軌道への打ち上げとしては業界初となるもので、アリアン6ロケット(Ariane 6)を用いて実施されるとみられます。通信衛星やリモートセンシング衛星など、様々な用途の衛星がこのサービスを利用できるようになります。
従来、静止軌道への打ち上げは専用ロケットによる単独打ち上げが主流でしたが、今回のサービス開始により、中小規模の衛星事業者も静止軌道へのアクセスが容易になります。打ち上げ需要の増加に伴い、複数の衛星を効率的に運べるこうしたサービスの重要性が高まっていました。
宇宙産業の競争構図の変化
SpaceXのファルコン9ロケットが低軌道での相乗りサービスで成功を収める中、アリアンスペースが静止軌道での同様のサービスを展開することで、業界全体の競争が一層激しくなる見込みです。打ち上げコストの低減は、衛星通信やデータ配信分野での新規参入を促す効果が期待されます。
日本の衛星事業者も含め、国際的な多くの企業がこのサービスの活用を検討するとみられます。アリアン6の運用本格化とともに、相乗りサービスの市場規模が急速に拡大する可能性があり、欧州の宇宙産業の競争力強化にも寄与するでしょう。2029年の本格開始まで、各企業による衛星の開発・準備が相次ぐ見通しです。
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