NASA の核分裂推進宇宙機「SR-1 Freedom」、火星到達へ電力モジュール開発が前進
地球の軌道外で核分裂エネルギーを実証する人類初の宇宙機が、開発の重要な局面を迎えている。NASAが進める Space Reactor-1(SR-1)Freedom は、火星への科学ペイロード「SkyFall」を搭載して向かう、核分裂推進力を備えた初の惑星間航行機だ。NASAと関連企業との間で契約上の重要な措置が相互に合意され、2028年の打ち上げに向けた開発が加速している。
地球軌道外への核推進は未踏の領域
SR-1 Freedom は従来の化学燃料ロケットではなく、核電気推進(nuclear electric propulsion)を深宇宙で実現する初のミッションとなる。NASAが「Ignition」イベント中に発表したこのプログラムは、人類が地球圏を離れて核分裂動力による宇宙航行に踏み出すことを意味する。プログラムディレクターの Steve Sinacore 氏は「今回の契約上の措置は技術的リスクを低減し、2028年の打ち上げに向けた弾みを保つだけでなく、パートナー企業全体の協力体制も強化するもの」と述べた。また「SR-1 Freedom は地球軌道外へのNASA初の核分裂推進航行の確かな基礎を構築し、宇宙における核エネルギー活用の将来性へ向けた技術開発にもつながる」と付け加えた。
宇宙機の心臓部となる核電力モジュール
SR-1 Freedom の核電力モジュール(nuclear power module)は、宇宙機のブーム先端に位置する設計となっている。このモジュールは原子炉が核分裂熱を生成し、それを電力変換システムが電気に転換する仕組みだ。この電気がシステム全体の運用と電気推進機関の駆動を支える。契約上の新たな措置により、このモジュール開発が優先的に進められることになり、火星への航行を実現する推進力が生まれる。
