宇宙ステーションで脳と作物を調べるNASA実験、SpaceXで打ち上げ
微小重力環境で人間の脳はどう変化するのか。この根本的な問いに答える実験が、SpaceXの商業補給ミッション「CRS-35」によって国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう。NASAが生物・物理科学部門から打ち上げるこのミッションには、人間と植物の健康、そして薬剤耐性菌に関する研究が搭載される。宇宙飛行士の長期滞在中の健康維持と、月やそれ以遠への将来の探査に向けた知見を得る試みだ。
5週間のマイクロ脳実験で宇宙の影響を測定
NASAの新たな精密健康研究では、実験室で育てた小さな人間の脳モデルを宇宙ステーションに5週間送る。研究チームは宇宙へ運んだ組織モデルと、地球に保管した同じものを比較することで、短期間の宇宙飛行が細胞レベルで人間の脳に与える影響を調べる。この研究を通じて、人間の脳がストレスにどう対応するか、より深い理解が得られると期待される。月や深宇宙への将来のミッションで宇宙飛行士が直面する脳の健康リスクに対抗する方法を確立するための基礎になるという見通しだ。
微小重力での作物病発症を検証
別の実験では、微小重力環境で作物の病気がより速く、より重度に発症するかどうかを調べる。分子レベルおよび構造的な変化を比較し、宇宙でどのような現象が起こるのかを解明しようとしている。この研究は地球上の生活に役立つ知見をもたらす一方、今後の宇宙探査を支える農業技術の開発にも直結する。
生物・物理科学部門から提供される4つの調査の中には、このほか宇宙飛行士の健康評価をより迅速に行う方法の開発や、宇宙ステーション内での薬剤耐性菌の分析も含まれている。フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地からの打ち上げが予定されている。
