ハッブル宇宙望遠鏡が近傍矮小銀河の「酸素喪失」の謎を検出

ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)が、近くにある矮小銀河から酸素が大量に失われている現象を捉えた。この発見は、星が生成する酸素の大部分が、銀河系内にとどまらず宇宙空間へ放出されていることを示唆している。

矮小銀河が保持できる酸素はわずか

研究チームが注目したのはNGC 4449という矮小銀河だ。この銀河を観測した結果、矮小銀河が星から作られた酸素のうち保持できるのは極めて限定的であることが判明した。つまり恒星が核融合反応によって生み出した酸素の大半が、何らかのメカニズムによって銀河外へ流出してしまっているということになる。

「銀河による酸素喪失の風」研究計画

この研究はGLOW(Galaxies Losing Oxygen via Winds、銀河による酸素喪失の風)と呼ばれる研究プロジェクトの一環である。ハッブル宇宙望遠鏡はNASAとESA(ヨーロッパ宇宙機関)、そしてハッブル・ヘリテッジ・プログラム(Hubble Heritage–ESA/Hubble Collaboration)と協力し、複数の矮小銀河を調査している。研究には、宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)およびESAのアレッサンドラ・アロイシ(Alessandra Aloisi)が携わっている。

矮小銀河のような小規模な銀河系では、超新星爆発などによって生じた風が、星間ガスを効率的に銀河外へ吹き出す可能性が考えられる。この仕組みを詳しく解明することで、宇宙における化学元素の分布と銀河進化の理解が深まると期待されている。

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出典: NASA Breaking News