スペースシャトル初号機「エンタープライズ」、スタートレック・ファンの嘆願で命名
スタートレックの熱心なファンの手紙キャンペーンが、NASAの歴史的な決定を動かした。1976年9月17日、アメリカの建国200年を記念する憲法の日に、NASAは初めてのスペースシャトル軌道船OV-101を公開した。この日の公開イベントには、スタートレック創作者のジーン・ロッデンベリーや出演者ら数百人の招待客がカリフォルニア南部のロックウェル・パルムデール施設に集結した。
「コンスティチューション」から「エンタープライズ」へ
当初、NASAはこの機体を「コンスティチューション」(憲星号)と命名する予定だった。しかし、スタートレックシリーズのテレビファンがおよそ10万人の手紙をホワイトハウスに送り、軌道船をシリーズの架空宇宙艦であるUSSエンタープライズの名で呼ぶよう要望した。この結果、ジェラルド・フォード大統領は、エンタープライズの名前に「好意を抱いている」とのメモを添えてNASAに命名を指示した。
米国海軍史に刻まれた名前
エンタープライズという名称は、アメリカの海軍伝統の中で長く使われ続けてきた。初代原子力空母、第二次世界大戦時の空母、そしてアメリカ独立戦争時の軍艦に冠された栄光ある名前である。スタートレックの熱狂的なファンたちの声が、アメリカ海軍史に連なるこの名称をスペースシャトル計画にもたらしたのだ。公開式典には、デフォレスト・ケリー(「ボーンズ」マッコイ医学博士役)、ジョージ・タケイ(スール中尉役)、ジェームズ・ドゥーハン(技術主任モンゴメリー「スコッティ」スコット役)をはじめ、スタートレックの出演者たちが参加し、NASAのジェームズ・フレッチャー長官とともに歴史的な瞬間を共にした。
