直径3.8キロの極度に暗い衛星カリコレ、2031年にJUICEが接近観測へ

木星の衛星のうち注目度の高さではイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストの4つのガリレイ衛星が圧倒的だ。火山活動や地下の液体水海洋といった活発な地質活動があるためである。だが木星の小さく、あまり知られていない衛星のほうが、むしろ太陽系の歴史を理解する上で重要な手がかりを与える可能性がある。ガリレイ衛星と異なり、これらの衛星は太陽系誕生以来ほぼ変化していないからだ。

国際研究チームが最近Natureに発表した研究では、木星の小衛星カリコレを詳しく調べることにした。カリコレの平均直径は3.8キロメートルで、極めて円形ではない軌道を持つ不規則衛星だ。参考までに、最も小さいガリレイ衛星であるエウロパの直径は約3122キロメートルである。

研究チームはNASAのハッブル宇宙望遠鏡(HST)とアフリカ西部沖のラパルマ島に位置する大型カナリア望遠鏡(Gran Telescopio de Canarias)を用いてカリコレのデータを取得した。これは、欧州宇宙機関(ESA)の木星氷衛星探査機(JUICE)が2031年4月に木星系に到着予定であり、その際のフライバイに備えるためだ。

極度に暗い、古い太陽系の標本

研究により、カリコレの面積相当直径は約3.8キロメートルと確認された。幾何アルベド(反射率)は約0.037、つまり3.7パーセントで、この小衛星は極めて暗いことが判明した。参考までに、アルベドは0から1までで測定され、0が暗く1が明るい。

不規則衛星の研究が重要である理由は、太陽系の形成と進化に関する科学的データの宝庫だからだ。既知の太陽系衛星456個のうち、約87パーセント、すなわち396個が不規則衛星である。これらは、より大規模で地質学的に活発な衛星より、太陽系形成当初の姿をより良く保存している。カリコレは木星から平均2300万キロメートル離れた軌道を周回するが、その距離は1770万キロメートルから3040万キロメートルの間で変動する。こうした激しい軌道変動が、不規則衛星の研究を困難にしている。

フライバイ実現に向けた精密測位

研究の実用的な目的は、2031年10月のカリコレフライバイをJUICEで実現させることだ。従来、JUICEが木星系到着時のカリコレの位置予測には約272キロメートルの誤差幅があった。今回の新たな測定により、この誤差幅を約80パーセント削減し、約30キロメートルまで縮小できた。JUICEがカリコレのフライバイを実現するにはこの程度の精密さが必要とされる。

JUICEは2023年4月に打上げられ、2031年7月に木星系到着予定である。主たる目標はガリレイ衛星の生命居住可能性を調査することだが、2034年12月にはガニメデの周回軌道に入る予定で、地球の月以外の衛星を周回する最初の宇宙機となる。

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出典: Universe Today