アルテミスII搭乗の宇宙飛行士、名誉職へ移行
月面探査の歴史的ミッションを担ったNASAの宇宙飛行士ふたりが、9月にヒューストンのジョンソン宇宙センターで名誉職(エメリタス・プログラム)への転籍を表明した。アルテミスIIの指令官を務めたリード・ウィズマン飛行士と、同ミッションのパイロットだったビクター・グローバー飛行士である。
両飛行士は2026年4月に実施されたアルテミスIIの試験飛行を成功させたばかりだ。フロリダ州ケネディ宇宙センターのニール・A・アームストロング作業・チェックアウト施設内で、ふたりは宇宙服の漏れチェックを行うなど、飛行前の準備に当たっていた。
豊富な宇宙経験を持つ指令官と操縦者
ウィズマン指令官は過去に国際宇宙ステーション(ISS)に165日間搭乗した実績を持つ。グローバー飛行士は海軍航空操縦士、試験操縦士としてのキャリアを経て、クルー・ドラゴン宇宙船でのクルー・ミッション1(Crew-1)の搭乗経験もある。人類の月面復帰を目指した同ミッションは、宇宙飛行史において最も困難な任務のひとつに位置づけられている。
専門知識を次世代に継承する役割
エメリタス・プログラムでの役割は、高度な技術知識と専門的な経歴を持つ人物が、現職の宇宙飛行士や職員の訓練・指導に時間を提供するという形で機関を支援するものだ。この仕組みにより、NASAは専門的なコンサルタント役として優秀な人材へのアクセスを維持しながら、当人には他の機会を追求する柔軟性ももたらすとされている。
NASA長官のジャレッド・アイザックマンは、「リードとビクターのことを長年知っているが、ふたりはNASAが誇るべきリーダーシップ、人格、そして献身を体現している」とコメントしている。
