地球の自転を星跡で可視化—チリのパラナル天文台が捉えた空の回転
チリにあるESOのパラナル天文台の緯度では、地球の自転により惑星表面が東向きに時速1,500キロメートル以上のスピードで移動している。これは海面での音速よりも高速だが、私たちはその動きを全く感じることができない。しかし、長時間露光で撮影した星跡写真によって、この目に見えない回転は劇的に可視化される。
300枚の連続撮影から捉えた夜空の回転
パラナル天文台(南緯約25度)で撮影された星跡画像は、三脚に固定されたカメラで撮影した300枚の連続画像を重ね合わせることで作成された。各画像の露光時間は25秒。この手法により、夜空の見かけの回転が優雅な円弧として記録される。これらの円弧は南天の極を中心とした同心円形をなしており、南天の極こそが地球の自転軸が南半球に延びた先に位置する点である。
天文台の鏡が南天の極を照らす
画像には、運用中の1.8メートル補助望遠鏡AT 3がかすかに照らされた状態で、南天の極の真下に映り込んでいる。この光景は、回転する惑星の上から慎重に計画された構図で捉えられた、地球の自転と宇宙の繋がりを象徴する1枚となっている。
関連動画
