NASAは6月30日、軌道上で活動を続けるスウィフト宇宙望遠鏡(Swift space telescope)が地球大気圏への突入を回避するための救援ミッションを実施すると発表しました。同望遠鏡は現在、予測より早いペースで軌道高度が低下しており、放置すれば数週間以内に大気圏で焼却される危機的な状況にあるとみられます。

緊急対応が必要とされた理由

スウィフト宇宙望遠鏡は2004年の打ち上げ以来、20年以上にわたってガンマ線バーストなどの宇宙現象の観測で世界的な成果を上げてきました。老化に伴い燃料消費が増加し、軌道維持のための操作が困難になっていたことが知られていました。最近の軌道解析により、太陽活動の活発化に伴う上層大気の密度増加が予想以上に早く進むことが判明し、このままでは機能停止前に焼却される事態が生じるとNASAは判断しました。

救援ミッションの内容と期待

6月30日の作業では、軌道上からスウィフト望遠鏡を追跡・接近させて、搭載燃料を用いた高度調整を実施するものとみられます。NASAはこれにより、望遠鏡の寿命をさらに数年間延伸できる可能性があると述べています。同望遠鏡はまだ科学的に有用な観測能力を保持しており、重力波追跡観測など他の天文施設との連携が続いています。救援が成功すれば、ガンマ線バーストの研究をはじめとした高エネルギー天体物理学の進展に貢献し続けることになります。

このミッションは、老朽化した観測機器を宇宙空間で維持・延命させるための新しい試みであり、今後の宇宙ステーション運用や衛星保守技術の発展へも影響を与える可能性があります。

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