キリンの姿で浮かぶ暗黒星雲―LDN 1295の正体

この画像、何に見えるでしょうか。キリンが右向きで首を高く伸ばし、長い脚を歩き進める姿が見える人が多い。リスに見えると言う人もいるだろう。ここに映っているのはLDN 1295、別名「キリン星雲」と呼ばれる天体で、神話上のアエチオピア王妃にちなんで名付けられたカシオペア座に位置している。

LDN 1295はリンズカタログ(Lynds Catalogue)に登録された暗黒星雲(dark nebula)だ。このカタログは1962年にアメリカの天文学者ベバリー・リンズによって編集されたもので、彼女は天文学・天体物理学分野における女性研究者の先駆者として知られている。

星の光を遮る塵とガスの雲

暗黒星雲とは、星間塵とガスからなる分厚い雲で、その背後にある星々の可視光を遮ってしまう天体である。これらの星雲は往々にして淡く、天体写真家にとって撮影対象として大きな挑戦となる。LDN 1295もまた、そうした捉えがたい天体のひとつである。

パレイドリアが生み出す動物の姿

なぜ星雲や雲の中に、動物の顔や姿が見えるのだろうか。その答えはパレイドリア(pareidolia)という人間の心理特性にある。これは私たちが無意識のうちに、見慣れた形状や模様を探し求める傾向のことだ。進化の過程で、この能力は捕食者の判別や回避といった生存上の優位性をもたらしたと考えられている。つまり、キリンやリスの形が見える現象は、人間に本来備わった認識パターンが働いているにすぎない。

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出典: NASA Breaking News