宇宙灯台が銀河の磁場を照らす パルサーの謎に迫る新発見

天の川銀河を貫く磁場の地図作成に、宇宙の灯台と呼ばれるパルサー(pulsar)が活躍している。宇宙望遠鏡と電波観測網が協力して、このコンパクトな中性子星が作り出す磁気の痕跡を追跡することに成功したとみられている。銀河規模の磁場構造を理解する上で、この発見は天文学の新たな扉を開くものになりそうだ。

パルサーが示す磁場の足跡

パルサーは超新星爆発の残骸として生まれた高密度の中性子星で、灯台のようにビームを放射しながら高速回転している。今回の観測では、複数のパルサーから発せられた電波が銀河の磁場を通過する際の変化を詳細に測定した。この現象をファラデー回転(Faraday rotation)と呼び、磁場の強さと方向を推定するために欠かせない。国際的な電波観測プロジェクトが数十個のパルサーデータを統合し、これまで不明確だった磁場構造が次第に可視化されていった。銀河を横断する磁場の流れが縦糸のように張り巡らされていることが示唆される。

銀河進化の謎を解く鍵

銀河の磁場は、星の形成や超新星の爆発、銀河どうしの衝突といった大規模な宇宙現象に深く関わっている。従来の観測手法では磁場の正体をつかみきれず、銀河がどのように進化してきたのか全体像が揺らいでいた。パルサーを活用したこの手法により、銀河磁場の起源やダイナミクスを解明するための新しい窓が開かれる。この知見は地球を含む太陽系の誕生背景についても、より正確な理解をもたらすと期待されている。日本の大学や研究機関も含む国際チームが今後、観測データの詳細な解析に取り組む予定だ。

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