宇宙からのメッセージを待つか、送るか――METI誕生の背景
古代から人類は星空を見上げてきたが、そこに地球外生命の痕跡を見出すことはできなかった。この「大いなる沈黙」と呼ばれる現象は、宇宙の広大さと生命の存在確率のギャップを生み出している。1950年、ロスアラモス国立研究所での昼食時の会話がこの問題を鮮明にした。イタリア系アメリカ人の物理学者エンリコ・フェルミは、当時話題になっていたUFO目撃事件について同僚と議論する中で、簡潔な問いを投げかけた。「それで、みんなはどこにいるのか?」。
フェルミと同僚は素早い計算から、星間旅行が可能であり望ましいものであれば、地球はすでに何度も訪問されていなければならないと結論づけた。この思考実験は後に物理学者マイケル・ハートとフランク・ティプラーにより発展させられ、1975年から1982年にかけて発表された一連の論文の中で、彼らはこの「逆説」は地球外生命が存在しないことを認めてこそ解決できると主張した。
しかし、カール・セーガンをはじめ多くの科学者がこの論理に異議を唱えた。セーガンとウィリアム・ニューマンが有名に述べたように、「証拠がないことは不在の証拠ではない」。この議論から現代的なフェルミ・パラドックスの定義が生まれた。それは、宇宙に生命が広く存在すると考えられることと、その証拠が見つからないという現実の不一致は、地球外生命が存在しないか、あるいは私たちがそれを検出するのを妨げる特殊な状況が存在することのいずれかで解決できるというものだ。
宇宙の規模が示す沈黙の理由
この矛盾を理解するには、観測可能な宇宙の実態を直視する必要がある。観測範囲は光の速度に関する相対性理論の制約を受けるが、科学者たちは「観測可能な宇宙」が96億光年に及び、さらに無限に広がる可能性さえあると推定している。その広大さに存在する銀河は、最新の統計で2兆個を超える。矮小銀河の1000個から数十億個の星から、100兆個もの星を持つ巨大な楕円銀河まで、多様性に富んでいる。
宇宙はまた極めて古い。宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の最新測定に基づけば、ビッグバンは約140億年前に起こったと推定されている。そして生命の化学的基礎となる炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄(CHNOPS)といった元素や、水、メタン、アンモニアなどの化合物は、宇宙全体に豊富に存在することが数十年の観測により確認されている。
「聞く」から「送る」へ――METI概念の誕生
伝統的に科学者たちはSETI(地球外知的生命探査)とMETI(地球外知的生命へのメッセージ送信)を区別せず、両者を同時に進めていた。1960年にコーネル大学の天体物理学者フランク・ドレイクが主導した最初のSETI実験「プロジェクト・オズマ」がその例で、彼は最初の真のMETI活動にも重要な役割を果たした。だが60年後の現在、科学者たちはいまだに同じ問いを問い続けている。「私たちは宇宙で独りなのか?」。電波信号と技術的活動の兆候を求めて宇宙に耳を傾ける受動的なアプローチに加えて、能動的にメッセージを宇宙空間に送ることで地球外知的生命との接触を図ろうとする取り組みが増えている。それがMETIと呼ばれるようになった所以である。
出典: Universe Today
