金星の謎の霞は宇宙塵だった 東北大学の研究チームが50年の謎を解明
金星の大気下層にある黄色い霞の正体が、隕石から降り注ぐ宇宙塵(コズミックダスト)だったことが判明した。1970年代にVeneraとPioneer Venusの探査機が撮影した画像に写っていた「下層霞」は、その後数十年間、その形成メカニズムが謎のままだった。東北大学(仙台市)の惑星科学者・Hiroki Karyuらの研究チームが、マイクロフィジカルモデルを用いた分析により、この長年の謎を解き明かした。
流星が残す塵が霞を作る仕組み
大気圏で燃え尽きた「流星」は、微細な宇宙塵粒子を残す。これらの粒子が硫酸と相互作用することで、金星の霞が形成されるという。マイクロフィジカルモデルは、地球や他の天体における雲や降水を生み出す微視的規模のプロセスを扱う手法だ。Karyuはこの手法を金星に適用し、下層霞の粒子サイズ分布がどのように形成されるのかを解明した。
宇宙塵が雲形成の核になる
研究成果は学術誌Nature Astronomyに掲載された。Karyuの報告によれば、「継続的に流入する宇宙塵は、エントリープローブが観測した粒子サイズ分布を持つこの下層霞層を維持するのに十分である」という。さらに注目される点は、これら宇宙塵由来の霞粒子が「凝結核として機能し、初期の供給源から遠く離れた場所でも、主雲層における雲形成を促進する」ことだ。つまり、金星の霞は単なる局所現象ではなく、大規模な大気現象に影響を与える重要な要素として機能している。
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