高速移動する白色矮星が創る弧状衝撃波—Sh2-188「エビ星雲」の謎
月の直径の約半分に相当する角度で広がるSh2-188は、夜空に映る惑星状星雲の中でも特に大きなものの一つだ。この天体が奇妙な渦巻き構造を持つ理由について、高速移動が関係しているとみられる。
Sh2-188の内部には、太陽のような星が外層大気を放出した後に残された白色矮星が存在する。注目すべきは、この白色矮星が星間空間を異常に高速で移動していることである。その結果、白色矮星の進行方向の先端、特に左上部分に船が水を切り裂くのに似た弓状の衝撃波(bow shock)が形成されている。
観測データから見える星雲の仕組み
Sh2-188は極めて微弱だが、この衝撃波の周辺では圧縮されたガスが加熱され、より明るく輝いている。星雲全体が可視化されるのは、白色矮星の高速移動によって先端部のガスが圧縮・加熱される物理過程があるからだ。
撮像は、ポーランドのクラクフで個人の天文台から水素、硫黄、酸素の光を使って実施された。その後、デジタル処理により星雲の本当の色に近い表現へ調整されている。
関連動画
