米国宇宙軍(Space Force)が民間企業パルス・スペース(Pulse Space)に対し、レーザー電力技術の開発に向けて4000万ドルの契約を授与した。この資金は、次世代の衛星通信システムおよび宇宙ステーション運用の革新を目指すものとみられている。

レーザー電力供給システムの実現へ

パルス・スペースが開発を進めるレーザー電力技術(Laser Power Technology)は、宇宙軌道上の衛星に対して地上またはほかの衛星からレーザービームで電力を送信する仕組みである。従来の太陽光パネルと異なり、天候や衛星の姿勢に左右されない安定した電力供給が期待される。今回の契約により、同社は技術的課題の克服と実用化に向けた実験プラットフォームの構築に取り組むとされている。米国防省が推し進める「Space Superiority」構想の一環として、軍事衛星の運用効率向上も重要な目標となっている。

宇宙産業全体への波及効果

レーザー電力技術の確立は、商用衛星通信事業者や国際宇宙ステーション関連機器メーカーにとっても重大な意味を持つ。現在、大型衛星群を展開する事業者は電力管理の課題に直面しており、この技術が実用化されれば衛星の小型化・軽量化が可能になる可能性がある。欧州宇宙機関(ESA)も同様の研究を進めており、米国の先行投資は国際的な宇宙開発競争の加速を象徴している。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)も、将来的なワイヤレス電力伝送技術の実装に関する調査を進めているとみられ、今後パルス・スペースとの協力可能性も検討される見通しである。

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