月・火星への着陸をめざすNASA、自動操舵システムの実証実験に成功
月や火星への着陸地点を宇宙機が自力で選択し、安全に着陸させるための技術開発が、NASAで具体的な進展を見せている。NASAは8月27日、同機関の安全精密着陸統合進化システム(SPLICE)と呼ぶ誘導・航法・制御システムを搭載したアルタX無人機を使った飛行実験を実施し、月面着陸の模擬操作に成功した。
実験はカリフォルニア州エドワーズにあるNASAアームストロング飛行研究センター近くのロジャース・ドライレイクで行われた。NASAジョンソン宇宙センター(ヒューストン)の研究チームが開発したSPLICEは、実験中、無人機が滑空・ホバリング操作を行う際に遠隔操縦機体と通信を成功させ、着陸シナリオの検証に貢献した。
地形認識で危険地帯を自動回避
SLICEの核となるのは、地表の地形を自動的に把握し、着陸適地を判定する高度な誘導システムだ。実験ではこのシステムが、ライダー(光検出・測距センサ)やセンサからのデータを用いて高解像度の地形デジタル標高図を生成した。指定された着陸地点が危険だと判断された場合、システムは無人機をより安全な場所へ自動的に迂回させる機能も備えている。
月面と火星での活用を視野に
月面でのミッション、そして火星への有人探査という、NASAの長期目標の実現には、精密かつ自律的な着陸能力が不可欠だ。SLICEはこうした要件を満たすため、潜在的な障害物の検出と回避を可能にする設計になっている。今回の飛行試験は、実際の惑星間着陸に向けた重要な一歩を示すものとなった。
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