恒星が惑星系を二つの家族に分ける――1000個超の系外惑星系から見えた共通法則

銀河系には千個を超える多惑星系が存在する。その中から最も詳細に観測・解析されている300個の系を調べたところ、惑星系の構造が二つの明確に異なるファミリーに分かれることが明らかになった。イタリアの国立天体物理研究所(INAF)の天体物理学者・惑星学者であるディエゴ・トゥリーニと、バレンシア大学およびINAFの研究者であるカミラ・ダニエルスキが率いる研究チームが、ネイチャー・アストロノミー誌に発表した論文の成果である。

この研究で最も注目される点は、恒星そのものが「遺伝子」のように振る舞い、惑星系の形成、力学的進化、そして将来の安定性を決定しているということだ。恒星の質量と金属量(メタリシティ)という特性が、どのような惑星がどこに配置されるかを左右する。

太陽より軽い星が生み出す「ぎっしり詰まった」系

第一のファミリーは、太陽と同じか、それより軽い恒星を持つ系だ。これらの系は「豌豆が鞘に詰まったように」という意味の「ピーズ・イン・ア・ポッド」パターンを示す。つまり隣同士の惑星が似たような大きさと質量を持つ配置になっている。

この第一のファミリーの特徴は、惑星の軌道が太陽系と同程度の「冷たさ」(力学的激動度が低い状態)を示すことだ。軌道の離心率が低く、傾斜角も大きくない。言い換えれば、過去の惑星衝突など激しい力学的相互作用が起きていない歴史を持つ系である。

太陽より重い星が作る「広がった」大質量系

対照的に第二のファミリーは、太陽と同程度かそれより重い恒星を持ち、かつ金属に富んだ環境で形成された。この系の惑星は、より広い軌道を周回し、複合質量は太陽系の2倍から10倍に達する。重力的にコンパクトな配置を示しながらも、より大質量を備えている。

こうした多様性は、外惑星の発見が相次いだケプラー宇宙望遠鏡と、その後を継いだTESS(系外惑星探査衛星)によってもたらされたものだ。1990年代には、太陽系が惑星系の「標準」だと考えられていた。すなわち、重い惑星は遠い軌道に、軽い惑星は近い軌道にあるという想定である。しかし系外惑星観測がこの仮説を打ち破った。

研究チームは、異なる系の力学的激動度を定量的に比較するため「正規化された角運動量欠損」(NAMD: Normalized Angular Momentum Deficit)という概念を活用した。2020年に発表されたこの手法により、軌道の傾斜や離心率といった特性から、系がどの程度激しい相互作用の歴史を持つかが判断できるようになった。

トゥリーニは「私たちが出発点に据えた根本的な問いは、今日見ている惑星系の特性を何が決めているのかということだった」と語っている。恒星系の形成の源を追う宇宙物理学は、単なる惑星の個別研究から、恒星と系全体の関係性を問う段階へ進んでいる。

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出典: Universe Today