紫外線で昼間のオーロラを捉える——SMILEが撮影した完全なオーロラ卵形領域
地上からは決して見ることのできない、地球の磁極を完全に囲むオーロラの姿がある。その規模が大きすぎるため、地球表面のどこからでも全体像を観測することは物理的に不可能だ。だがESAとCASの無人衛星SMILEは、地球上空から周囲の星々さえも背景に映すほどの広大な視野を備えており、7月下旬に起きたオーロラの全貌を記録することに成功した。
紫外線が明かす昼間のオーロラ
SMILEが捉えた映像の最大の特徴は、紫外光を用いて撮影された点にある。通常、オーロラは夜間に可視光で観測されるが、この映像は昼間に発生したオーロラを紫外線で検出している。約1時間分の時間経過映像を見ると、オーロラがいかに変動に富み、乱流的であるかが視覚的に理解できる。映像に映り込む恒星は、SMILEが地球を周回する過程でカメラの視野が移動するため、見かけ上の位置が変わって見える。
太陽風との相互作用を理解する使命
SMILEのミッション目標は、太陽風が地球の磁気圏とどのように相互作用するかをより深く理解することにある。この知見は、宇宙飛行士や宇宙機、地上の電力網が太陽嵐から受ける被害を軽減する対策へ直結する重要な情報となる。紫外光によるオーロラ観測はこうした研究を推進するための重要な手段である。
関連動画
