うるう秒の廃止、新時代へ——天文観測に何がもたらされるか

秒の挿入という100年以上続いた慣行が、2027年5月20日から廃止される。10月初旬にフランスのヴェルサイユで開催された第28回国際度量衡総会(CGPM)は、これまで時間の調整に用いられてきたうるう秒の制度を廃止する決議を採択した。代わりに国際度量衡局(BIPM)は、協定世界時(UTC)が世界時(UT1)から最大3600秒(1時間)ずれることを許容する新しい運用を開始する。この制度転換は、地球の回転の不規則性とどう向き合うかという根本的な問いに対する、約10年にわたる検討の結果である。

地球の自転が引き起こした時間調整の課題

現在の秒の定義は1967年に国際単位系(SI)によって確立され、セシウム原子時計に基づいている。なぜうるう秒の制度が必要だったのか。地球の自転は完全に均等ではなく、地震やプレート移動、氷の喪失といった現象により絶えず変動している。加えて地球は月の潮汐摩擦の影響で減速しており、1世紀あたり1日あたり2.3ミリ秒の割合で遅くなっている。この遅れを補うため、平均して約500日ごとに1秒が挿入されてきた。

1972年から運用が始まったうるう秒制度は、現在までに合計27秒が追加されている。最後となる秒は2016年12月31日に挿入された。理論上は秒の減算も可能だったが、実際には行われたことがない。

技術社会が直面していた予期しない障害

近代的な情報社会にとって、うるう秒の挿入は予想外の問題をもたらしていた。その秒間に全世界を移動するメールやデータはどう処理されるのか。2012年のうるう秒挿入時には、LinkedInやReddit、カンタス航空といった大手企業やサービスがシステム障害を経験した。今後は秒単位での時刻調整が行われなくなることで、こうした技術的な混乱は回避される。

一般人の日常生活ではどうか。一生涯の間に蓄積されるうるう秒の総数は極めて小さく、ほとんどの人は影響を感じないだろう。太陽時と固定時間のずれが徐々に広がっていくことになるが、その程度は年2回の夏時間の変更による影響に比べれば無視できる水準である。さらに、時間方程式(地球儀の側面に表示される8の字形のアナレンマで視覚化される)は日時計の時刻を最大17分近くずれさせており、自分の時間帯内での経度による位置もまた影響する。つまり、太陽が常に正午に子午線を通過するわけではないという現実は、すでに存在していた。

天文観測の未来が変わる意味

天文学の分野では、影響の大きさが観測の種類によって異なる。国際食予測協会(International Occultation Timing Association)のデビッド・ヘラルド氏は「木星の衛星の現象など、観測者の地球上の位置に依存しない天体現象については、将来にわたって正確に計算・予測できるようになる。これは利点である」と述べている。一方、日食の経路など地球上の位置が重要な現象については「何も変わらない」という。新しい体制では時間が厳密に均一になるため、天文学的事象の時刻を数年先まで確実に予測できるようになる。地球の自転の不規則性は、それが属する場所――地球の自転そのものの領域で処理されることになるのである。

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出典: Universe Today