845年前の「客星」が残した謎の残骸—ハワイの望遠鏡が捉えた超新星の痕跡

ハワイのジェミニ・ノース望遠鏡(Gemini North Telescope)が観測したPa 30星雲は、一見すると新年の花火のような美しさに見える。だが、この輝く姿は遠い過去の劇的な天体現象の痕跡である。中国、日本、アラビアの古い天文記録に登場する「客星」に関連していると考えられている。

1181年に記された「客星」

1181年、複数の文明圏で同じ現象が観察されていた。中国、日本、アラビアの天文学者たちが、それぞれの記録に185日間空に現れた明るい新しい光について記録したのだ。この輝きは超新星爆発から発せられたとみられ、その爆発がPa 30に見られる花火のような構造を生み出したと信じられている。

謎の中心星と二つの白色矮星

Pa 30の中央には極めて高温の不思議な星が存在し、強い恒星風を放出している。この風がおそらく、放射状に延びるフィラメント(細い糸状構造)を形成していると考えられる。これらのフィラメントに沿って点在する真珠のような結び目は、直径4光日に達する。

この超新星は「Iax型超新星」(Type Iax supernova)に分類される異常な爆発とされている。その原因は二つの白色矮星の合体だと推測されているが、具体的な爆発のメカニズムは依然として謎に包まれたままだ。パターンの複雑さと特異性は、一般的な超新星とは大きく異なることを示唆している。

845年にわたって続く謎の解明に向けて、天文学者たちの研究が進む。

関連動画

出典: NASA Breaking News