ダークマターの”兆候”をとらえた――南ダコタの地下検出器が世界注視

南ダコタ州の金鉱深部に埋設されたLUX-ZEPLIN検出器が、宇宙を構成する謎の物質ダークマターの可能性のある信号をとらえた。物理学者たちが長年追い求めてきた証拠の第一歩となるのか、それとも統計的なゆらぎに過ぎないのか――その真相を巡って世界の科学界が注視している。

宇宙の主要成分ダークマターの直接検出を目指して

物理学者らの理論によれば、ダークマターは宇宙に存在する物質全体のおよそ85パーセントを占めている。その正体に関しては、最も有力とされるのがWIMP(弱い相互作用を持つ大質量粒子)だが、唯一の有力候補というわけではない。しかし直接検出には数十年にわたって成功していない。これまで多くのダークマター信号の報告が精査のうえ消え去ってきた経緯があるだけに、今回の発見については極めて慎重な姿勢が求められる。

日本での国際学会で発表、査読付き論文として提出予定

LUX-ZEPLIN検出器がとらえた信号は、2026年の「TeV粒子天体物理学会議」で学会発表された。発表の際には重要な留保条件が示された。現在の信号は発見を確実にするために必要な閾値をはるかに下回る段階にあり、単なる統計的ゆらぎである可能性も排除できないというものだ。研究チームはこの成果を学術論文として「Physical Review Letters」に投稿し、査読プロセスを進めている状況にある。

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出典: Ars Technica Science