2026年05月26日、天文学の世界で中質量ブラックホール(ちゅうしつりょうぶらっくほーる、intermediate mass black holes)の存在を明らかにする新たな観測手法が注目されています。

謎に包まれた中質量ブラックホール

ブラックホールには主に二つのタイプが知られています。恒星が崩壊して生まれる太陽の数倍から数十倍の質量を持つ恒星質量ブラックホール(stellar mass black holes)と、銀河の中心に存在する極めて巨大な超大質量ブラックホール(supermassive black holes)です。しかし理論上、この両者の間に存在するはずの中質量ブラックホール(質量が太陽の100倍から10万倍程度)は、観測が極めて困難なため、その実在性をめぐって議論が続いています。この謎の解明は、銀河進化のメカニズムを理解するうえで重要とされています。

マイクロレンズ効果と高速電波バースト

注目される新しい手法は、マイクロレンズ効果(microlensing)と高速電波バースト(こうそくでんぱばーすと、fast radio bursts、FRB)という二つの現象を組み合わせるものです。マイクロレンズは、ブラックホールなどの重い天体が光を曲げる重力レンズ現象を利用しています。一方、高速電波バーストは遠い宇宙から送られてくる謎の電波信号です。遠方の銀河から到来する高速電波バーストが、手前に存在する中質量ブラックホールによってマイクロレンズ効果を受ける場合、その信号には特有の時間的な変動パターンが刻まれるとされています。

今後の探索への期待

この手法を用いることで、これまで直接観測が難しかった中質量ブラックホールの分布や性質を明らかにできる可能性が示唆されています。複数の高速電波バーストの観測データを統計的に解析することで、銀河系やその周辺に存在する中質量ブラックホールの個数や配置についての情報が得られると期待されています。今後、高性能電波望遠鏡による観測の進展とともに、宇宙に潜む謎のブラックホール解明への道が開かれると期待されています。

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