アストロボティック(Astrobotic Technology)がカリフォルニア州で月面着陸機「グリフィン1」(Griffin-1)の環境試験に先立ち、本体を公開した。同社は2026年後半の打ち上げを目指しており、NASAの商用月面輸送サービス(CLPS)プログラムの下で、科学機器やペイロードを月面へ運ぶ計画だ。

グリフィン1の特徴と能力

グリフィン1は、アストロボティックが開発した中型月面着陸機で、最大約100キログラムのペイロード輸送能力を持つとされている。機体は四本の脚で月面に着地する設計で、着陸精度の向上に重点が置かれている。カリフォルニアでの展示は、搭載機器の動作確認と設計の実現可能性を関係者に示すためのものだ。今後の環境試験では、極限の温度変化や振動、放射線環境といった月面での過酷な条件をシミュレートし、機体の耐久性が検証される予定である。

CLPSプログラムと民間企業の役割

NASAは複数の民間企業と契約し、月面への科学機器運搬を委託する戦略を進めている。アストロボティックはこのプログラムの重要なパートナーであり、グリフィン1の成功は米国の月面活動の継続性を支える鍵となる。同社は過去にも月面着陸機の開発経験を持ち、技術的な信頼性が評価されている。日本の民間企業も同様のプログラムに関心を示しており、国際的な月面探査の競争が加速している状況にある。グリフィン1の打ち上げが実現すれば、商用月面輸送の実例となり、世界の宇宙産業に大きな影響を与えるだろう。

関連動画